たららったたたた♪たららったたたた♪たららったった♪たららったった♪たららったったったたかたかた〜ん♪(○P風)

「ルイルイの・ま・っ・す・る・クッキ〜ン♪」

大変ご好評いただいております、『軍部3分間クッキング』、皆様にご心配をおかけいたしました先日の火災から、まさに奇跡ともいえる復活を遂げました。これからも皆様のご愛顧をよろしくお願い致します。
さて本日、栄えある復活第1回目の講師はセントラルに配属されていらっしゃる、ルイ・アームストロング少佐をお招きいたしました。……フリルも愛らしい、ピンクのエプロンがなかなかお似合いですね(別の方向を見る)。

「皆、息災であったかな!? うむ、軍人たるもの、常に健康でなければっ! そうっ、我輩のように……っ!!!」(カメラ目線でポージング)

えー、提供は大総統府でお送りいたします。
あのー、そろそろ進行してもよろしいですか、少佐〜?



お題『豚肉と根菜の煮物 シン風』



本日の主菜は我がアームストロング家に代々伝わる『豚肉と根菜の煮物 シン風』である!
我がアームストロング家の伝統が、アメストリス全土に広め渡るとは我輩感動!
ここでいう『シン風』とは我が家に伝わる文献によると、『韓国』とかいう、シンとは少々違う地方のようではあるが、細かいことは気にせずともよい! いつもの煮物の味に飽きてきた、そんな時に活用すれば良いだけのこと! 細かいことを気にしていると、いつまでたっても大きくなれん!
酒菜としてもなかなかのものであるぞ。


(4人分)
材料:豚肉(豚バラ肉かたまり、なければ薄切り可)200g
   大根・人参・ごぼう・レンコンなど、入れたいだけ
   にんにく 2かけ
   味噌・砂糖・塩・醤油・酒・サラダ油・中華ダシ
   かいわれ大根(飾り用)


1.豚肉を切る

かたまりであれば一口大に。煮込むのだから多少厚くても構いませんぞ。薄切り肉であっても一口大がよろしかろう。
たまに食料品店、及び精肉店などで安く売り出されることがある、スペアリブなどでもよろしい。骨ごと煮込めばさらにうまみが出る。
おお、そうであった、肉ならばダブリスのとある肉屋のものがなかなかよろしい。店主がいささか無愛想であるが、肉の質はまた別物である。我が軍が世界に誇る豆、鋼の錬金術師のお墨付きですぞ。


2.野菜を切る

根菜類は一口サイズよりも大きめに。箸できり分けて食べる程度のサイズが煮物としては最適だと思われる。切る際には乱切りにすると味が染み込みやすい。
レンコンとごぼうを入れる場合、切った後、酢水につけてアクを抜いておくと良いだろう。
にんにくは皮をむいて縦半分に切り、中の芯をとっておくとよいだろう。


3.にんにく、豚肉、根菜を炒める

鍋を火にかける前にサラダ油を薄くひき、にんにくを入れる。少したってから火をつける。
順序が違うと思われがちではあるが、にんにくは焦げやすいので、風味を損ねないためには先に油に香りを移し、それから火にかけるのが正解である。
にんにくが薄く色づいたら、そこに豚肉を入れる。表面が白っぽくなり、薄く焦げ目がつく程度に焼くと、肉独特の臭みが抜け、且つ旨みも閉じ込めることができる。
そこに根菜を入れて少々炒めるのだが、レンコンをシャキシャキとした食感で食べたいという者は、ここで入れないことをお勧めする。レンコンは火が通りやすいので、のちのち入れるタイミングをお教えしよう。


4.調味料を入れる

根菜を入れて炒めていると、大根の表面がうっすらと透明になってくると思われる。
そこでまず入れるのが砂糖。目安はだいたい大匙2杯程度だが、これは好みと野菜の分量があるので、そこは個人の裁量で入れていただきたい。
砂糖を入れて焦げぬようにさらに炒めると、多少水分が出てくるであろう。
そこで入れるのが味噌である。味噌はだいたい大匙2杯から3杯程度。これも個人の裁量にお任せする。その総量の約半分をここで入れる。根菜から出た水分で、そう難しくなく溶かすことができるであろう。ざっと…大雑把でよい。
次に酒を大匙1〜2杯。鍋底で熱してアルコールがとんだら、根菜が1/3ほど見える程度に水をいれ、中華ダシを小さじ1杯分程度入れる。
沸騰して大根にクシが通るようになったら残りの味噌、醤油を小さじ1杯程度、塩はツユの味を見て味が薄ければ足す程度でよい。
このまま落し蓋、なければキッチンペーパーやアルミホイルで食材に触れるようにふたをし、5分から10分ほど煮込む。


5.火を止める

うむ、こんなところで火を止めるとは何事だという声が聞こえるようだが、食材は冷めるときが一番味が染み込みやすいのだ。
ゆえにあえてここで火をとめ、味を染み込ませる!
これぞ、我がアームストロング家に代々伝わる煮物の秘伝!!
寒い季節なら鍋ごと外に出してしまうのもよかろう。


6.再び加熱

味噌と砂糖は焦げやすい。よって一度冷ました鍋を加熱する際には、弱火で暖めなおすのがよい。
シャキシャキとしたレンコンを味わいたいと切望する諸君は、この再加熱で入れるとよい。多少濃くなったツユがレンコンに絡み、鍋を暖めなおすことで火が軽く通るので、歯ごたえを損なうことはない。


7.盛付け

深めの鉢などに豪快にごそりと盛り付け、一番上に緑鮮やかなかいわれ大根をぱらりと散らせば、『豚肉と根菜の煮物 シン風』完成!!
煮汁がどろりとするまで煮込んで、丼飯にかけて食べるというのもなかなかに美味い!
熱くて良し! 一晩たって冷めたものも良し! ビールと共に豪快に流し込むも良し! 残った煮汁に白滝、細切りにした揚げを入れて煮立て、仕上げに水菜を入れてさっと煮ても良し!
諸君の胃袋を必ずや満たしてくれるであろう!!
以上、アームストロング家に代々伝わる『豚肉と根……!!!!』 むっ!? 終了!? まだまだ料理の紹介は終わってな……っ!!!(強制的に画面変換)


えー、なかなかに美味しそうなお料理でしたね。
放送時間の都合上、せっかくの少佐のお話を最後まで拝聴できないのが残念ですが、『軍部3分間クッキング』、今日はこれにてお別れです。
視聴者の皆様、今夜のおかずに是非『豚肉と根菜の煮物 シン風』、試してみてくださいね〜。
以上、『軍部3分間クッキング』第○回特別変、「ルイルイの・ま・っ・す・る・クッキ〜ン♪」を大総統府の提供でお送りいたしました。
次回もまたお会いしましょ〜う。

たららったたたた♪たららったたたた♪たららったった♪たららったった♪たららったったったたかたかた〜ん♪(○P風)











お料理レシピ/ひい様作
イラスト/ray



























アームストロング少佐のレシピ