深い森の中…・・ 
はじめてその少年魔術師を見た。
いや、見たと、思ったのだ・・・・


銀の髪、深紅の瞳を持った その人物は、
錬金術師とは思われなかったのだ。

何処が、どう違うのかと言われると困る。

兎に角自分とは違うモノだった。
だから、区別して魔術師・・・そう呼んだ。


煌めく、銀色の魔法陣。
異国の言葉での長い詠唱が続く。
呼応するかのように、黒い影が陣の内に実体化していく。

見た事のない生き物の影だった。
魔術師は、異界の生き物を召喚しようとしていたのだ。

だが、それはこの世界に居てはならない異様な物だと思った。
底知れぬ恐怖。
止めなければならない、そう思った。

ガサリ…・

ロイが一歩足を踏み出したその時、
少年が振り返りロイを見た。
 
「君…今のは…・!」

 気をとりなおして声をかけると…

「見てたのっ?」

一目散に走り出し、近くの建物の敷地に逃げこんだのだ。
古びているが重厚な校舎。
元は地方領主の館だったと聞く。

そして、今それは東部の士官学校として使われている。
ロイの母校でもある。

学校内部は一般人の立ち入りは出来ない。
逃げ切れると、少年は思ったのだろう。

だが、あいにくロイは一般人ではなかった。
私服姿ではあったが、ポケットには銀時計がある。
その上、門番はまだロイを覚えていてくれた。

敷地内まで追いかけ、少年を捜した。
必ず見つけられる。
そう思ったが、魔術師の正体はわからなかった。

そして後日、
西部の士官学校で起こった、ささいな練成実験のレポートを
ロイは目にしたのだった。











―緋色の月―










「お久しぶりです。先生」

新任の中尉は、形どうりのきっちりとした敬礼をして、ロイに言った。
中央司令部の少将を、先生と呼んだのだ。





第1章 ロイ





出会いはたぶん三年前。
西方の士官学校で。



病気で退職した、物理と錬金術の教師の替わりとして、臨時の講師がやって来た。
講師とはいっても、月に1・2度の講義と実験の指導である。
正規職員ではないので、軍人ではなく研究者だという事だ。

黒髪、黒い瞳の小柄な…いかにも学者といった風の男。

どうやら、他の事務員達とも毛色が違うようで…どんな人物なのか聞こうにも、皆口を噤む。急場しのぎに雇ったので、ろくに経歴も知らないのだろう。
聞いても答えてはもらえなかった。

後で思うと箝口令がひかれていたのだと、そうわかるのだけれど。

この学校の職員達は基本的に尉官以下の軍人だ。校長が中佐だったはずだ。
知っていたのなら、さぞ、やりにくかったに違いない。


中央から派遣されてきたという。

彼はトマス・アレンと名のっていた。

生粋のアメストリス人というより隣国シンの血も入っていると思われる、小柄な青年だ。
元々アメストリスという国は、少数民族の集合体のようなものだった。
誰が何処の出身かなんぞは、今時イシュヴァール人でもない限り、気にはしなかったのだ。

最初の講義は、とりたてておもしろいというほどのものではなかった。

けれど、今までにないタイプの教官である事だけは確かだった。
向学心旺盛なクラスメイトのクロゥが、新任の教師を試すかのように、いくつもの鋭い質問を浴びせていたが、やりこめられるかと思った若い男は、堂々と返答をしていた。

聞いている方が冷や冷やさせられたが、互いに引かずに応戦してくるのだ。
白熱した言い争いに終止符を打ったのは、授業の終わりを告げる鐘の音だった。
涼しい鐘の音を聞いて、何故かほっとしたのを覚えている。

「残念ながら時間だ。質問があれば私の部屋まで来るといい。夕食後でよければ相手をしよう」
懐中時計で時間を確認しながら、アレンはそう言った。
時計は市販の真鍮の時計だ。
とはいえ、懐中時計とはかなり高価なものだった。
彼の持つそれは、かなり年季の入った骨董品で、裕福な出自でないと持てないシロモノで、使う様子もかなりさまになっていた。
もしかすると、金持ちの息子なのかもしれない。

教師達は、生徒とは別棟に部屋があるのが普通だったが、部屋の空きがなかったのか、アレン先生は生徒と同じ寮の1室に住んでいた。
上級生用の棟だったので、基本的に2人部屋だが彼はそれを1人で使っているらしい。
質問をしにくる強者は他に居なかったが、ケリーは興味を抱いて、のこのこ出かけてみた。


「なに、部屋が空いてなくて幸いだったよ。
周りが偉い先生達だと肩がこって…」

おかげで、この部屋がもらえたと喜んでいる。
生徒と同じと言っても、監督生達用の風呂付きの少し広い部屋なのだ。風呂がついているのがうれしいと言っていたから、今までどんな所に住んでいたのかと思う。

私物は本と着替えと実験器具。
古い皮張りの分厚い専門書が数冊。本以外は持ち込まなかったのかと思うほどに、狭いはずの部屋が広くみえた。
タイトルをちらりと見たが……もしかして、中央図書館にもないという希稿書だろうか?

「メリッサでいいかな?」

お茶っ葉として持ち込んだのか、実験材料だったのではと思えなくもないそれを、食器が足りないからとビーカーに入れて煮だした。
いつもそうしているのか、案外おおざっぱなようだ。

寮の建物じたい年代物だが、備え付けの家具もかなりくたびれていたのだ。
きしむ戸棚も、歪んだ扉も、慣れないと開け閉めさえ苦労するしろものだ。
古びた作りの寮の内部はあちこちガタがきていて、錆びた水道管からは鉄の味のするお湯を出してしまったりする。
そってしまった木材の戸棚をただ開く事だって難しいのだ。なのに、この新任の教師は苦もなくそれをこなしていた。慣れた手つきでお茶を入れている。
もしかしたら、こんなボロ部屋には慣れているのかもしれない。

「誰かに習いました?」

生徒達は入寮した時、先輩達から厳かにそれを伝授される。教師達がそれを知っているとは思わなかった。そして、新任の教官にそれを知るすべがない事も。

「ああ…これか?」

と言ってむき出しの配管をコンと叩いみせると、ガコっと鈍い音がして何かが壊れた。

「しまった。いいかげん直したかと思っていたんだが…くそぉっ!結局、自分で直すしかないか…」

腕まくりをしたかと思うと、そのへんにあったボロ布で漏れた部分を縛り上げ、あわてて元栓を閉めたが、彼もケリーもずぶ濡れになってしまった。

「化学者だったら、もっと効率的な事しろよっ」

 錬金術でぱぱっと片づけるとか、溶接するとかあるだろうがっ。
 言うだけ言ってみたが、

「!…この方が早いっ」

 と、切り捨てられた。
 後で思えば、彼は出来ないとは言わなかったのだ。

水浸しになった床を2人で拭き掃除し終わった頃にはお茶どころではなくなっていた。
応急処置をした配管は、化学実験助手らしく後で溶接すると言ってた。

「ついでにシャワーでも浴びていくといい」

 言われてみると、自分も濡れ鼠だったので甘える事にした。
 本日の寮の風呂の順番を考えると、ここで風呂を借りていった方がよさそうだったのだ。ついでに着替えも借りる。
 一般男子としては小柄なほうだったが、今のケリーにはちょうどよかった。



「ばかやろーっ!」

風呂を借りている間に、下の部屋の住人が怒鳴り込んできたらしい。
真下の部屋は、たしかミラン・グレネードと言ったか。
あれだけ水があふれ出したら、そりゃあ階下も大変だよなぁ等と人ごとなんでボンヤリと思った。

「すまない。慣れていなくて…」

 のんびりとした言い訳をしている。

「生徒じゃないの、か」

「新しく来た化学の講師だ。よろしくな」

 上等なシャツに染みができたと怒っているようだ。

「シャツの請求書を送らせる。二度とするなよ」


 
バターーン!
怒りを示すように勢いよく扉が閉めていく。
臨時とはいえ、教師相手だったので比較的おとなしく引き下がっていった。
後日、実家から校長宛に盛大なクレームを言ってくるだろうけれど。
大きめのタオルで髪をふき、風呂を出ていく
あふれ出た水をぬぐい去るために、有りとあらゆる布を出したはずだ。風呂用のタオルがよく残っていたなと…それだけは感心してしまった。
 
アレンはというと、   

出しっぱなしのバケツはそのままに、客の分だけお茶を入れなおしていた。

「大丈夫…か」

 一応、聞いてみる。

「何がだ?」
「何がじゃないよ、あの先輩の親、北方の准将だよ?」
「給料、へらされるのかなぁ?」

 実感がないのか、危機感がない返事だった。
 やっぱ金持ちなんだろう。

「いや、それですめばいーけどね」

 彼が何も考えていないので、ついケリーが考えていた。

「あ、そーか、首になったら大変だったんだ?」
「………」
「…だったら、もっとアセれよ?」

 ふふん、と笑った顔はどうみてもアセっているようには見えなかった。もしかすると大物なのかもしれない。





何日か過ぎたある日。
不審人物よろしくうろついていたのは、新任のあの青年だった。
何をしているのかと思うと、ポケットから何かを出してじっと確認するように見つめている。

「何している?」
「え?」
「いや……ここはドコかと…」

見ると、手にしていたのは構内の1枚の地図で……

「なんだ、迷子か?」

 そう言ってやったら、いたく傷ついた顔をした。

「同じような建物がずらずら建ってるんだよ?どーやって見分けろと言うんだ」

赴任してきて日も浅い。迷ってあたりまえだと思っているらしい。

「部屋に戻るなら反対だぜ?」
「自分の部屋じゃなくて、薬品庫に行きたいんだがね」
「明日の準備か?」

爆弾の作り方というか、火薬の調合の授業の予定だった。
これも化学というべきなのか。

「ああ」

地図を指さし、薬品庫までの道を教えてやる。
部屋に戻ろうとして背を向けたのだが、がしっと腕を掴んで引き戻された。

「いっしょに来てくれ」
「ええっ!」

硝酸アンモニウムや木粉、アルミニウム粉など、大量の荷物を袋単位で持たされ、準備室まで何度も運ばされた。

気がつくと時刻は消灯時間間際だ。

「くっそ〜自習室、閉まっちまったじゃないかッ…」
「勉強するつもりだったのか?」
「知らなかったかもしれないが、あんたと違っておれは学生なんだぞー」

ここを何処だと思ってるんだ?
一応、意義は申し立ててみる。が、案の定

「宿題でもあったのか?」

などと言うのだ。

「宿題がなくても勉強はするぞ?だいたいアンタに会わなきゃ行ってたんだよ……あーーっもう、あの先生キツいんだよなぁ…」
「もしかして、サコー教官の『戦略論演習』?」

ケリーは黙って頷いた。
元国軍の名参謀ライル・サコーの名は伊達じゃない。
一線を退いて後輩の指導にあたっているのだが、鬼の名は健在だ。平気で1クラス全員を落第にするくらいはやってのける。
 同じ講義の奴といっしょに、片づけようと思っていたのだった。誰かに反論してもらわない事には、自分の頭だけでは怪しいことこの上ない。

「そりゃすまない。何なら私の部屋でやるといい」

意外にも、アレンが申し出てくれた。

「え?」
「自室で電気、つけるわけにはいかないだろう?この時間だし」

とんでもない時間、だという自覚はあるみたいだった。
消灯時間後に灯りがついてる部屋には舎監が怒鳴り込んできて、減点と罰則が科せられる。とはいえ、宿題がそのままでも単位がもらえないので、窓から明かりがもれないように目張りしたり布団の中にランプを持ち込んだりと涙ぐましい努力をするのだ。
堂々と灯りをつけて勉強できるのなら、それにこした事はない。
点呼は同室のミュラーに頼んでおく事にして、ありがたく彼の部屋を借りる事にした。
他の教科ではあるが、専属教師もいる事だし…



昨夜というかほとんど朝、アレンの部屋から自室へと戻ってきたのだ。まだ寝ていると思ったミュラーは物音に反応したのか、

「…お帰り〜プレゼンの前に朝帰りとは凄いねぇ〜」

寝ぼけながらも、そんな事を言ってよこしたのだ。
当てこすりの1つや2つ何だというんだ。
仮にもケリーの同室の相方は寮長なのだ。就寝前の点呼を誤魔化し、黙認してくれるだけマシというものだった。

「はッ?勉強してたに決まってるだろ!」 
「勉強って・・・何処で?」

もっと早く戻る予定ではあったのだ。
しかしながら、
さんざん戦略の穴を指摘され、訂正する事数十回。もしかしてサコー教官よりキツいのでは思わなかったわけじゃない。
おかげで、寝る暇も惜しんでやった演習は、初めてのA+だった。
俺も驚いたけど、元参謀はもっと驚いていた。
アレンのおかげなのだ。
手伝ってもらっておいて何だが、本当に『戦略論』なんて、化学者の彼に教えてもらってしまったのかと…
だけど本人は、これも確率の問題だと笑っていた。

寝不足で、正直頭がまわっていなかった。

「あの方向音痴に、荷物持ちさせられただけだぞ」

言い訳にしか聞こえないのだが、一応言ってみる。


「荷物と勉強とどう関係があるんだ?」
「今日の実験材料さ、倉庫までつきあわされて、あげくに実験室まで運ばされたんだからな?」
「何の話だ?」
「だから、昨日あのセンセーに出くわして・・・」

何を言い訳しているんだか・・・

「随分仲良くなったんだねぇ」
一晩何をしていたのか、盛大に誤解されていたようだ。
宿題をしていただけなのに………
もーどうでも良くなっていた。

「今度はお前が荷物持ち替わってくれ」
「荷物?」
「兎に角、今は寝かせろーーっ」 
夕食後は早々に部屋に戻り、ベッドに潜り込んだ。

ミュラーだってカーバライン教官と仲がよかったじゃないか、と布団をかぶりながら思っていたが、口には出さなかった。彼が行方不明になってから様子がおかしかったのだ。
元気がなかったのは彼ではなく、彼の友人の方かもしれないが…
同郷のためなのか、ミュラーは少年の面倒をよくみていた。
カーバライン教官が事故にあったものか、何か事件に巻き込まれたものなのかは不明のままだというのに、憲兵は調査を打ち切ったという。
軍は、このまま放置しておくつもりなのだろうか。



「また、出たんだってよ」
「えっ、またか?」
行方不明の教官を見たというのだ。
いや、事故で死んだ生徒だったという噂もある。
どっちでも大差はないが、どうしたものか目撃証言は日々増えている。


「幽霊だと?馬鹿らしい」
「信じてないの?」
「見た事のないものは信じない事にしている」

仮にも化学者だぞ?何ていいながら、霊感はナイので、頑張ったところで見れたりはしないとも言いきった。

そういう仕草も含めて、若く見えるというか、かわいいと思ったのだ。
先生らしくない所も含めて、彼を好ましく思わせた。

あれからアレンには、時々実験の準備等を手伝わされている。今度こそ断ろうとは思うのだけど、見かけによらず押しが強いと言うか、断られる事など思ってもみないらしくこき使われている。

労働の後のお茶は、彼なりの礼らしかったが、あいかわらずビーカーでだ。
客用のマグカップを買おうとは、思いつかないようなのだ。
茶菓子のほうは、恒に用意されていたので良しとすべきなのだろう。
彼がそれを自分で買いに行ったかどうかは、疑問は残るのだけれど。

アレンは女子士官候補生達にも人気があるのだ。
差し入れの数も日増しに増えているようなので、それなのかもしれない。
この男の何処がいいのかは理解に苦しむが、女性には酷く優しいのだという。
ご相伴に預かっている身なので、あまり文句は言えない。

「それより誰の幽霊だというんだ?化けて出てきそうな言われのある人物なのか?」

この夜に未練があるから出てくるんだろう、などと言う。
完全に面白がっているとしか思えなかった。

「いわれって、何だ?」

そりやぁ、学校という所には怪談はつきものだ。その手の話の7つくらいは何処にでもある。
もちろん、この士官学校にも。

「その幽霊は特定の場所に出るのか?それとも誰か特定の人物の前にだけ現れるのか?」

などと聞く。

「それって、違いがあるのか?」
「幽霊の未練が場所か人か、という事だけだよ。ところかまわず、相手を選ばずというのは幽霊じゃないバケモノというんだ」

幽霊学の講義を聴くとは思わなかったので、少々驚いた。
アレンが雑学なのか、はたまた本当に科学的に解明しようというのかし理解しかねたが。

「お化けや幽霊も、科学的に証明できるのか?」
「できる……」
「どーやって?」
「魂と次元の問題だと思うが…」
時々瞳が宙を泳ぐのでわかるのだが、頭の中では計算式がグルグルしているらしい。


「場所は決まっているんだ」
「何が?」
「幽霊の出る所さ」

ほう、何処だね?

「出るのは実験室の側だ。その幽霊は、物理学と数学の教官だったんだ」

一応聞き知った噂をおしえてやる。

「だった?」
「現在は、行方不明なんだ。死んだといううわさもある…」
「死んだのなら、学校側から説明があるだろう?」
「それが、何もなくてね。俺たちは部外者扱いなんだよ、どーせ」
「じゃあ、何故死んだと?」
「噂というか、知ってる奴から奴へと伝わって…」

ふううん凄いねぇ、と関心している。

「幽霊は、士官候補生ではないんだね…?」
「いや、それは別件。生徒も1人、いや2人か…亡くなっているんだ」
「この学校の幽霊は団体さんなのか?幽霊のツアー客は遠慮したいのだが…」

なんて神妙な顔をして言っている。
何処の学校でも7人くらいは出る。と言ったら笑い出した。

「死因は事故、それとも病気かね?幽霊になるくらいなら死ぬ予定はなかったのだろう?」
それとも、死んだ事に気がつかないでさまよっているんだろうか?等と言う。

「事故らしいけど、自殺という説もあったっけな」

シャワー・ルームでそいつと同じ班だったクルドが言っていたのを、今思い出した。

「何でまた自殺なんて……」

成績が悪くて、軍のお偉いさんの親に怒られたとか?なのかなどとアレン言ったが、それは違う。

「恋人が死んだから」
「はぁ?」
「恋人が死んだら、自分も死ななきゃいけないのか?」

思い切りあきれている。
化学が恋人(恋人イナイ歴○年とか?)だったんだろうか、それとも、自分より大事な物なんてないというタイプなんだろうかと考えてしまった。
何にせよ、彼にとっては理解不能の領域らしいと思うことにした。
誰より何より大切な人が、死んでしまったとしても…1人で生き続けなければいけない人もいるのだと……・
それが出来る強さを持った人間も……また居る事を、ケリーはまだ思いつかなかったのだから。

「その人が……人生のすべてだったのかもしれないじゃないか」

特に親しかったわけでもないが、後追い自殺のフォローをするはめになる。

「そんなもんかね。」
「一応、事故死だよ。公式には。」







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